看護師にとって診療科選びは現場で従事する業務にやりがいを持てるかどうかを分ける重要なポイントです。時勢の変化によってどのような業務が中心になり、どんなスキルが求められるかも変わっていきます。これから看護師として専門を決める人や、キャリアチェンジをしたいと思っている人は、2025年問題を考慮するようにしましょう。2025年問題は患者層を大きく変化させることにつながるため、看護師の働き方に大きな影響を及ぼします。現状とは忙しさも必要なスキルも大きく変わる可能性があるので、将来的な変化を考慮して診療科の選び方を検討しましょう。
2025年問題によって主に後期高齢者への対応力が強く求められるようになります。もともと高齢者が多かった診療科では年齢層が上がって対応がさらに難しくなるでしょう。高齢者があまりいなかった診療科でも心身の不調を訴える患者が来院する可能性が高くなります。社会的には後期高齢者への適切な医療の提供を実現することが重視されているため、社会に貢献する意味では精神科や循環器内科などを選ぶのが適切でしょう。
しかし、産婦人科や小児科を選んで、2025年問題による直接的な影響を受けにくくするのも賢い方法です。いかに後期高齢者が増えたとしても、産婦人科などの需要が低迷するわけではありません。自分への負担が大きくならないようにしつつ、高齢者とは直接関連していない診療科で働く重要な看護師としての地位を手に入れるのも社会貢献になります。